学生の頃、ブラスバンド仲間が面白いレコード買ったとの知らせ。
確か「展覧会の絵」だったと記憶しています。
ピアノやオーケストラ、ブラスアンサンブルのは聞きなじんでいましたが、シンセサイザーの演奏とのこと、電子音には少なからずアレルギーがあり、まぁ期待はしないで友人宅へ上がり込みました。
友人は自信たっぷり笑いながら、レコードの針を下ろしました。
何というか、意外だったのと鳥肌が立ったのを良く覚えています。所謂シンセサイザーというような電子音、薄っぺらな感情のない音、音楽性の乏しい音、それまで私が持っていた概念がすべて崩れ去り、新しい音楽の世界に出会ったような、オーケストラより遥かに豊かな音楽の幅を感じました。
その後、音楽関係に就職して一時期電音サービスもしていましたので、当時流行ったDX7はだいぶ勉強しました。FM変調方式で音に揺らぎを作り、実際の楽器の音に近づけるFM音源はリアルでした。その後、メモリーが大きくなってくると、サンプリング一辺倒、本物の音をそのまま使う時代に。もちろん音は素晴らしいわけですが、逆にシンセサイザーらしさはなくなったような気がしていました。
今、久しぶりに聴いてみると、昔のシンセサイザーらしさ(昔のシンセサイザーですから当然ですね、むしろ昔の機械でこれだけの音楽性を生み出すことの凄さ)もそこここにあり、懐かしく当時のブラスバンドのことまで思い出させてくれました。
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